裏表逆で申し訳ないのですが…。
どこの国の国旗でしょう。
以前書いた「
★新展示★戦争モノ②」でもチラッと取り上げた、五国同盟の着物にも描かれていました。
鳩が加えてる国旗柄の風船の中にもあります。
満州国(1932~1945)の国旗です。
デザインの基礎となっているのは、1928年以前の中華民国の国旗(五色旗)です。
使われている5色について、1933年2月24日の国務院佈告第3号「國旗ノ意義解釈ニ関スル件」には、青は東方、紅は南方、白は西方、黒は北方、黄は中央を表し、中央行政をもって四方を統御するという意味であると記されています。
五行思想に則ったものだったのですね。
また、毎日新聞社編『大日本帝国の戦争1 満州国の幻影』には、黄(満州族)、赤(日本人)、青(漢民族)、白(モンゴル民族)、黒(朝鮮民族)を表し、五族協和を象徴させたとの記述があります。
公式には国旗と五族協和は無関係とされていますが、しかし、夢を描き、国づくりに満州へ渡り、開拓していった当時の日本人の中には、そのような気持ちでこの国旗を眺めた人が多く居たことでしょう。
もしかしたら、日本人以外も・・・?
五族協和、王道楽土、13年間の短い夢でした。人の夢は儚い。
ところでこの国旗、絹で出来ています。
同時期頃の日本の国旗もありますが、やはり絹製です。
昭和初期から外国からの輸入困難で綿や羊毛などが手に入らず、代用品として絹を使いました。
非常に薄いです。
絹は国旗の他にも日傘や軍服、襖、テントなどにも利用されたようです。
現在開催中の「戦争と平和展」にて展示中。
着物の方も、着物展示コーナーにて展示中です。
[6回]
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