今年のメイン展示は、大阪で開催した際大好評だった「裁縫と抒情画展」です。
まずは「裁縫」について・・・
100点近くのアイロン(熨も含む)や、裁縫箱、ミシン、その他細々とした裁縫道具まで展示しております。
館長が言うには、
「古いアイロンをはじめて見た時、その鉄のボディ、モクモクと煙が出る様子に、まるで軍艦だ!と、思った。そしてアイロンを集めていくうちに、様々なデザインがあることを知り、益々虜となったのだ」
軍艦のようなアイロンでピシッと調えられた服を着たら、心も引き締まりそうです。
「こんなのあったな」「懐かしいな」というものから「こんなのあったんだ・・・!」というものまで、様々な裁縫道具を楽しんで頂けたらと思います。
続いて「抒情画展」
「抒情画」というのは思春期の少女たちの憂いや喜び、ロマンなどを描いた絵のことで、蕗谷虹児が名付け親です。抒情画最盛期は大正から昭和30年頃。蕗谷虹児をはじめ、中原淳一や加籘まさを、松本かつぢ等その時代に活躍した抒情画家達の画を展示しております。
有名どころでいくと、竹久夢二ですね。
写真は婦人グラフ(大正15年4月号)の表紙にもなった絵ですが、表情がとても柔らかで、夢二の中でも私のお気に入りの一枚です。
また「大阪の夢二」と呼ばれたものの、戦後忘れ去られたまぼろしの画家、宇崎純一の画もあります。彼は夢二に負けないほど多くポストカードなどを発行していたにもかかわらず、忘れ去られていただけあって、余り残っていないそうです。大阪で展示した際も「まさか純一の画がこんなところで、こんなにも見ることが出来るなんて!」と言って下さった方が多々いらっしゃいました。
その他、中原淳一が創刊した雑誌「それいゆ」や「ジュニアそれいゆ」、「ひまわり」等も併せてお楽しみいただけます。
[10回]
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ポストカード、雑誌表紙とアイロン
軍艦・・蒸気機関車っぽくも見えます(笑)
コヤノ美術館に行くのが楽しみです。