昨年九月には
使用人用トイレの紹介を致しましたが、今回は家族やお客さんが使用したトイレです。
またトイレかよ!とはおっしゃらないで下さい。
トイレを語らずんば(以下略)
書院窓の付いた、非常に明るい開放的なトイレです。
前方に窓があると、横にあるよりも開放的に感じる気がします。
床板も一枚板です。
水洗のハンドルレバー?の部分は陶器で出来ており、なんだか高級感があります。
すらっと書きましたが、はい。水洗トイレなのです。
しかしながらもちろん、下水なんて通っていないので、簡易水洗です。
そしてこの便器、前にこんなロゴがついています。
これは大正6年、創立時から大正10年まで東洋陶器株式会社が使用した商標です。
TOTO便器だったのです。
以下、「
TOTO歴史資料館」商標変遷のページより引用。
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1917年(大正6年)に創立した東洋陶器株式会社が最初に使用した商標です。
当時の我が国は下水道がほとんど整備されていなかったことから、需要を確保するためには衛生陶器を外国へ輸出する必要がありました。そこで、当時の商標には外国で理解しやすいようにリボンのなかに東洋陶器株式会社を英訳した「ORIENTAL CERAMIC WORKS LTD」と表記し、上部にはその頭文字の「OCW」を使用したモノグラムを配置しました。.
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ほぼ輸出されていた便器だったんですね。
因みに、この大正のトイレコーナー、小便器も併せて4つ個室トイレがあるのですが、天井のデザインも、便器の形も全て違います。
天井はおそらくわざとでしょう。
便器は・・・割って取替えたえたか、当初からわざと変えていたのか、同じものが手に入らなかったのか・・・答えは分からないです。
次回は明治時代のトイレをご紹介したいと思います。
【追記】
TOTO資料館にも同ロゴが付いた物は手洗い器1つしかなく、また、水洗の和式便器自体非常に稀なものだそうです。貴重なトイレです。
◆コヤノ美術館・明治時代のトイレ◆[16回]
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前々回の高級乳母車はコヤノ美術館においてる
のかなと思いながら今回のブログを見ております。
TOTOのオリエンタルロゴ初めて見ました、
思えます。現在和式便器と違い曲線が固い感じが
ありますが、便器自体も前頭部が高めで手入れが
しやすいように考えられたような気がします。
これならトイレも神様も満足でしょうか(笑)