アイロン等の電気製品が登場して、問題となった電源。
くどいようですが、「
「電気のある生活②」で書いた通り、当時の一般家庭には普通、壁にコンセントが無く、居間の天井に1カ所だけ照明用電灯線が引かれているだけでした。
だから、電気器具を使うには、電球を取り外して、そこへ器具を接続。電灯か家電か、どちらかしか使えない状態でした。
もう一本ひけばいいじゃない。と、思われるかもしれませんが、大正時代、多くの一般家庭は電気の供給口を一つだけ設置し、電気使用料金を定額とする「一戸一灯契約」を電気会社と結んでいたのでした。
不便です。
ものすごく不便です。
そこに登場したのが所謂「二又ソケット」。
写真は「一灯一差」
二灯用クラスターの片方がコンセント差込口になっています。
『「二灯用差込プラグ」(通称二又ソケット)』と書かれているものがよくありますが、二又ソケットは「二灯用クラスター」の事だと思っています。この辺の話は長くなるのでここでは省きます。
「松下電気器具製作所(現パナソニック)創業者の松下幸之助が独立したての時に、電灯と他の電気製品を使いたい姉妹(若しくは兄弟)が喧嘩しているところを目撃して考案した」とか「松下が社員全員で相談していたところ、二股にすればよいという案が出た」という話が様々なところで語られていますが、正しくは元々存在した商品をより使いやすく・壊れにくく・安価提供を行ったのが松下だった、という事のようです。この辺の話も長くなるので以下略。
なんせ、松下のこの商品は、月産5千台という大ヒットとなりました。
3つに分かれているものもあります。
これらや、昔の電球、ひよこの卵を温めるためのひよこ電球など数点も、現在展示中です。
[9回]
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